【歯肉炎について】
みなさん、こんにちは。
千葉県白井市桜台、千葉ニュータウンの歯科・矯正歯科
なつみ歯科クリニックです。
歯茎が腫れてきた、触ったら痛い・・・
もしかしたら、それは「歯肉炎」かも知れません。
歯茎の病気といえば歯周病が一番に上がって来ますが、歯周病と歯肉炎はどう違うのでしょうか?というわけで・・・
今回は「歯肉炎」について、ご紹介いたします。
【歯肉炎とは?】
歯肉炎とは歯周病の症状の一つで歯茎だけに炎症が生じ、腫れたり痛くなったりしている状態を言います。
歯周病は、歯周組織という歯を支えている組織に起こる病気です。
歯周組織には、歯茎、歯槽骨という歯を支えている骨、歯根の周囲を覆っているセメント質、セメント質と歯槽骨を繋げている歯根膜という薄い靭帯のような部分の4つの組織から成り立っています。
歯肉炎は、このうちの歯茎にだけ炎症が生じた状態ですので、歯周病の中でも軽度な部類に入ると言えます。
【歯肉炎の原因】
歯肉炎は、お口の中の細菌によって引き起こされます。
歯肉炎を起こす細菌たちは、歯の表面についているプラークの中にいます。プラークの正体は細菌の塊で、虫歯の原因となる細菌もこの中にいます。
歯科医療者の間では、最近プラークと呼ばず「バイオフィルム」という言い方に変わりつつあります。
歯肉炎の原因は、歯の表面についているプラークなのです。
【歯肉炎の症状】
歯肉炎では、歯槽骨など歯を直接支えている部分には炎症が広がっていないので、歯がグラグラするような症状は現れません。
歯肉炎の症状は、歯茎が腫れます。歯茎が腫れると、歯磨きの刺激などで簡単に歯茎から出血したり、歯茎を触ると痛みを感じたりするようになります。
歯磨きの時の出血で気づくことも多く、歯磨きをした時に出血をするようなら、歯肉炎を疑って歯科医院を受診した方が良いでしょう。
【治療しないとどうなる?】
歯肉炎の段階で適切に治療を受ければ、歯茎の炎症だけで済みますが、歯肉炎を放置し症状が進行すれば、歯周炎に進みます。
歯周炎とは、歯茎だけでなく歯槽骨などの他の歯周組織に炎症が進んだ状態で、歯周炎になると歯槽骨が炎症を受けて減ってしまいます。一度減った歯槽骨を元に戻すことはかなり難しいです。
したがって、歯茎以外に炎症が広がっていない歯肉炎の段階でしっかりと治しておくことが大切です。
【歯肉炎の予防法】
◆プラークコントロール
歯肉炎は歯周病菌によって起こるので、歯肉炎の原因である歯周病菌を取り除くのが、一番の予防法です。
歯周病菌はプラークの中に潜んでいるので、歯についているプラークを綺麗に取り除けれ ば、歯周病菌を取り除くことが出来、歯肉炎を予防出来ます。
プラークを取り除くことをプラークコントロールと言いますが、基本は日常の歯磨きです。ですが、日常の歯磨きで取り切れない所は歯科医院で綺麗にしてもらいましょう。
◆特に注意して欲しいところ
歯肉炎は、歯と歯の間から始まることが多いので、日常の歯磨きの際には、歯と歯の間を特に意識して磨くようにして下さい。
歯と歯の間を歯ブラシだけで磨くのは大変難しいので、歯ブラシで歯の表面を磨き、歯と歯の間は歯間ブラシやデンタルフロスを使いましょう。
【歯肉炎の治療法】
歯肉炎になった場合、歯科医院では歯周基本治療を行います。
歯周基本治療には、スケーリングという歯石を取り除く治療、PMTCという歯の表面を専用の器械を使って綺麗に磨く処置などがあります。
歯石の表面は非常に凸凹していて、プラークが付く温床となる上、歯磨きしにくくなるために歯茎が腫れやすくもなります。スケーリングを行い歯石を取り除くことで、歯茎を健康な状態にします。
また、歯の表面に汚れが付着した状態になっていると、それを足場にしてやはりプラークがつきやすくなります。PMTCによって、歯の表面をツルツルに磨くことで、プラークをつきにくくします。
歯肉炎に対して歯周基本治療を行えば、歯茎の腫れを引かせると共にプラークがつきにくい健康な状態にすることが出来る訳です。
【まとめ】
歯肉炎は、歯茎の炎症です。
多くの場合は、歯肉炎は歯周病の初期段階の症状です。
歯肉炎の段階で適切な治療を受けていれば、歯周炎に発展するのを防ぐことが出来ますが、そうでなければ、歯槽骨など他の歯周組織に炎症が広がってしまいます。
歯茎の腫れや出血を感じたら、早めに歯科医院を受診して治療を受けることが大切です。
そして、いったん歯肉炎が落ち着いたら、歯肉炎が再発しないよう、歯と歯の間も含めて適切なプラークコントロールを行い、予防するようにしましょう。
【なつみ歯科クリニック】
(住所)千葉県白井市桜台2-7-1
(TEL)047-498-0808
(URL)https://www.natsumi-dental.com/
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