【フィステルとは】
みなさん、こんにちは。
白井市桜台、千葉ニュータウンの歯科・矯正歯科
なつみ歯科クリニックです。
「歯茎にできものが!骨が溶けて膿が溜まってるかも」
歯茎にぷっくりとニキビのようなできものが出来てしまった方、それは「フィステル」と呼ばれる歯の根元に溜まった膿が原因のできものかも知れません。
そこで、今回は「フィステル」について、お話しして行きたいと思います。
【フィステルとは?】
虫歯や強い衝撃などによって、歯の神経が死んで腐ってしまったり、歯の根の治療が上手くいっていなかったりすると、そこから細菌が増殖します。
その細菌を追い出すために歯の根の先に膿が溜まって行き、それは歯茎の骨を溶かしながら、やがて大きな膿の袋となります(根尖病巣)。そして、溜まった膿を外に排出するために、膿の排出口として歯茎にフィステルが出てくる場合があるのです。
慢性根尖病巣の場合、自覚症状はほとんどありませんが、急性化すると激しい痛みを伴います。
これは、膿の袋が歯茎の骨を圧迫することによって生じる痛みです。4、5日ほど強い痛みを生じますが、フィステルが出来、膿が排出されると圧力が抜け、痛みは徐々に引いて行きます(慢性根尖病巣のように痛みを伴わない場合でも、フィステルが出来ることがあります)。
痛みが引いたからといって、根尖病巣は自然治癒することはありません。また再び膿が溜まり、どんどん歯茎の骨を溶かして行きます。痛みが無いからといって、放置せずに、歯科医院で治療を受けましょう。
【治療法】
根尖病巣の原因や進行具合などによって、治療の方法は様々です。
◆歯の根の治療
一般的な治療法です。一度根の治療をしたのに根尖病巣が出来てしまった場合は、治療のやり直しになります。歯の神経が通っていた管が無菌状態になるまで消毒を繰り返します。
そして再び細菌が入り込み、根尖病巣を作らないように、最後にしっかりと神経の管を封鎖します。この治療をすることにより病巣は治っていき、溶けた歯茎の骨も徐々に回復して行きます。しかし、歯が割れていたり、しっかりと根の治療がされていたのに再発するような場合は、この治療法は使えません。
◆分割抜歯(ヘミセクション)
前歯の場合、歯の根は1つしかありませんが、一般的に臼歯の根は枝分かれしており、個人差はありますが大体小臼歯の場合は2つ、大臼歯の場合は3つに分かれています。そのため、根尖病巣が出来てしまった根の部分のみ抜歯することで、他の根を守ることが出来ます。それが分割抜歯です。しかし、分割抜歯の予後はそれほど良くはありません。あくまでも、出来る限りその歯をもたせるための延命治療だと思って下さい。
歯茎のできものには、その他にも口内炎や歯肉腫なども考えられます。歯茎にできものが出来たら、すぐに治るからと放置せずに一度口腔外科や歯科医院で診てもらうことをお勧めします。
◆なつみ歯科クリニック
(住所)千葉県白井市桜台2-7-1
(TEL)047-498-0808
(URL)https://www.natsumi-dental.com/
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