【虫歯の進行を早める習慣、遅らせる方法について】
みなさん、こんにちは。
白井市桜台・千葉ニュータウンの歯科
なつみ歯科クリニックです。
虫歯は、一度発症すると自然に治らない病気です。治療を受けずに放置すれば、時々刻々と病態が進行して行きます。虫歯の進行に影響を与える要因を知ることで、失う歯質の量を大幅に減らすことも可能となります。
【虫歯の進行を早める習慣とは?】
◆糖質の過剰摂取
虫歯の進行は、「虫歯菌の活動」と直結しています。虫歯菌のエサとなる糖質の摂取が多くなるほど、歯を溶かすという活動も活発化して行きます。ちなみに「糖質」とは、砂糖であるスクロースだけではなく、ご飯やパン、パスタを構成している炭水化物全般が該当することを忘れてはいけません。
◆頻繁な間食・長時間にわたる飲食
私たちが普段口にしている食品の大半は、酸性度が高くなっています。お口の中が酸性に傾くと、虫歯菌の活動が活性化されることから、食べ物を摂取する回数や時間は、しっかり管理する必要があるのです。
頻繁な間食や長時間にわたる飲食は、お口の中が酸性に傾く時間も長くなるため、虫歯の進行を早める要因となります。
◆不十分なオーラルケア
日々のオーラルケアが不十分だと、お口の中に食べカスやプラークなどが堆積して行きます。これは虫歯菌の繁殖に有利な環境なので、自ずと虫歯の進行も促進されます。
【虫歯の進行を遅らせる方法とは?】
◆正しいブラッシングを実践する
虫歯の進行を遅らせる上で、何より重要なのは正しいブラッシング法を身に付けることです。歯磨きの仕方が誤っていると、今ある虫歯の進行を早めるだけではなく、新たな虫歯の発生も促してしまいます。
ブラッシング法に自身のない人は、歯医者さんでブラッシング指導を受けることをお勧めします。
◆食習慣を改める
朝昼晩の3度の食事に加え、間食に関しても虫歯が進行しにくい方法に改めるようにしましょう。つまり「お口の中が酸性に傾く時間」を最小限に抑えるよう、配慮する必要があります。
特に間食の回数や時間、その内容に関してはプロのアドバイスを受けながら、最善といえる習慣を身に付ける必要があります。
◆代用甘味料をとり入れる
糖質の摂取が過剰な人は、代用甘味料をとり入れることで、虫歯の進行を大きく遅らせることが出来ます。キシリトールやエリスリトールのような代用甘味料であれば、砂糖のように甘くはあるものの、虫歯菌のエサとはならないからです。
◆乳酸菌によるバクテリアセラピー
ヒト由来の乳酸菌である「L・ロイテリ菌」は、虫歯菌や歯周病菌の活動を抑える作用が期待出来ます。そんな乳酸菌によるバクテリアセラピーは、液体タイプやタブレットタイプの薬剤を活用することで実践出来ます。
◆サホライドによるむし歯の進行停止
歯医者さんでは「サホライド」と呼ばれる薬剤を使って、虫歯の進行を停止させることがあります。歯科治療が怖い方や治療に非協力的な子どもに対して適応されるものです。
「虫歯の進行を遅らせる」という観点では最も効果の高い方法ですが、歯が黒く着色するというデメリットがあるため、適応は一部のケースに限られます。
【乳歯と永久歯のむし歯の進行度の違い】
虫歯の進行速度を考える上で、乳歯と永久歯の違いについて知ることは、非常に重要といえます。なぜなら乳歯のむし歯の進行は、永久歯よりもかなり早いからです。
◆乳歯のむし歯の進行が早い理由
乳歯の歯質は、永久歯よりも未成熟です。「歯がやわらかい」と表現した方が分かりやすいかも知れません。その分、虫歯菌の酸によって溶かされやすくなっています。
更に乳歯のエナメル質と象牙質は、永久歯の半分の厚みしかないことから、一度虫歯になるとどんどん進行していってしまうのです。
◆永久歯の虫歯の進行は遅い?
乳歯が永久歯より虫歯の進行が早いことは確かです。発見や治療が遅れるとあっという間に重症化してしまうため、十分注意する必要があります。
かといって「永久歯の虫歯の進行は遅い」と決めつけるのは良くありません。虫歯の進行速度は、歯質だけに左右されるものではないからです。
【進行度に応じた虫歯の治療法】
◆初期の虫歯(CO)
発生して間もない虫歯です。歯の表面に穴があいておらず、白いシミが認められます。この段階では、歯を削る必要はありません。フッ素を塗布して、歯の再石灰化に努めます。正しい歯磨きの方法を実践することも不可欠です。
◆エナメル質の虫歯(C1)
エナメル質の比較的浅い穴が生じた段階です。歯痛は生じませんが、虫歯菌に感染した歯質を削る必要があります。欠損部にコンポジットレジンを充填することで、治療は完了します。
◆象牙質の虫歯(C2)
象牙質にまで到達する、較的深い穴が生じています。冷たいものや甘いものがしみるようになります。病変を取り除き、歯質を削った後に詰め物や被せ物を装着します。
◆歯の神経まで侵された虫歯(C3)
歯の神経である歯髄まで、虫歯菌に侵された状態です。非常に強い痛みが生じます。歯髄を抜いて、根管治療を行う必要があります。歯の根の治療が完了したら、被せ物を装着します。治療期間は数ヶ月に及ぶのが一般的です。
◆歯冠が崩壊したむし歯(C4)
歯冠の大部分が溶かされ、歯根だけになった状態です。歯の神経は死んでいるので、歯痛は消失しています。虫歯がここまで進行すると、抜歯が適応されるケースがほとんどといえます。抜歯後はブリッジや入れ歯、インプラントなどで欠損部を補います。
【まとめ】
このように、虫歯の進行は様々な習慣で促進されると同時に、心がけ次第でその速度を緩めることも可能です。
とはいえ、虫歯は早期に治療を始めるに越したことはないので、病変を自覚した時点で歯医者さんに診てもらうことをお勧めします。
【なつみ歯科クリニック】
(住所)千葉県白井市桜台2-7-1
(TEL)047-498-0808
(URL)https://www.natsumi-dental.com/
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