【歯の定期健診に行くことのメリット】
みなさん、こんにちは。
白井市桜台の歯科・矯正歯科
なつみ歯科クリニックです。
今日で仕事納めの方も多いのではないかと思います。
今年も残り4日で終わりますが、歯の定期検診には行かれましたか?
歯科の先進国、欧米諸国は定期検診率が50%以上あるのに比べ、日本の歯科定期検診は10%前後という統計があります。
最近は、歯のホワイトニングや歯科矯正が大きく注目を集めている日本ですが、虫歯や歯周病の予防として歯の定期検診に行く習慣も身につくといいですよね。
今回は「歯の定期検診に行くことのメリット」について、お話しして行きたいと思います。
【歯の健康と体の健康について】
食事をすることは命を支える大切なことです。
人生100年時代に突入したからこそ、自分の歯を大切にして自分の口から食事を取ることは、今以上にもっと大切になってくるのではないでしょうか。
80歳の年齢で、自分の口から食事を取る上で必要な歯は、20本以上保つことが推奨されています。
現状では、80歳の歯の平均本数は14本。
20本以上を保てているのは、なんと全体の3分の1、約38.3%です。
それでは、なぜ歯が年齢とともに失われて行くのでしょうか?
【歯が失われる原因】
歯が失われていく原因は、大きく分けて歯周病と虫歯の2つがあります。
どちらも「磨き残し」や「口の中にいる細菌」によって歯茎が炎症を起こしたり、歯に穴が開くことで重症化し、結果として歯を失うことになってしまいます。
◆歯周病
お口の中にはたくさんの細菌がいます。
正しいブラッシングが出来ていなかったり、糖を摂取し過ぎると歯垢(プラーク)となります。
この歯垢には1mgの中に10億近い細菌がいて、これが歯周病や虫歯の原因を作り出しています。歯垢が長い期間お口の中に留まっていると、やがて固まり「歯石」となります。歯石はとても硬いので、歯ブラシでは除去することが出来ません。
歯周病は、この歯石の中に含まれる歯周病菌が歯肉に炎症を引き起こして、歯を支えている骨を溶かして行き、最終的には支えが無くなることで歯を失ってしまいます。
【歯周病になる原因】
・正しいブラッシングが出来ていない
正しいブラッシングが出来ていないとプラークを除去出来ません。
・糖尿病
歯周病により、歯茎の中で作り出される炎症性物質は、血液を介して血糖をコントロールするインスリンの働きを妨げ、糖尿病を悪化させる可能性があります。
糖尿病になると感染症への抵抗力が落ちるため、結果として歯周病の進行が早まり、歯周病と糖尿病の負のサイクルを生みます。
・喫煙
タバコに含まれる化学物質が、歯肉からの出血を抑えたり歯肉を硬くするため、歯周病が気づきにくくなります。
・お酒
お酒自体が直接原因ではなく、大抵の場合、お酒を飲んだ後は歯を磨かずに寝てしまうことが原因となります。
・ホルモンバランス
妊娠している女性は、口の中に分泌されるホルモンの影響で歯周病にかかりやすくなります。
・口呼吸
口呼吸は口の中が乾きやすくなり唾液による殺菌作用がなくなります。このため歯周病の原因である歯垢がたまりやすくなります。
◆虫歯
虫歯になる原因は、ミュータンス菌などの虫歯菌です。
虫歯菌は食事の糖分をエサにして体に取り込み、代謝物として歯を溶かす酸を出します。
ただし、すぐに酸で歯を溶かしていくのかと言うとそうではありません。
唾液の働きで酸を中性に戻そうとするのですが、ある一定の濃度になるとなかなか中性に戻りにくくなるのです。
中性に戻らず酸が歯を溶かしていくことを「脱灰」といいます。
唾液の働きで中性に戻そうとすることを「再石灰化」といいます。
虫歯が出来ないお口の中は、この脱灰と再石灰化がバランスよく行われている状態なのですが何らかの原因でこのバランスが崩れると、虫歯になるという仕組みです。
【虫歯になる原因】
・正しいブラッシングが出来ていない
正しいブラッシングが出来ていないとプラークや歯石を除去出来ないためです。
・間食が多い
食事をするたびに虫歯菌は糖を栄養として酸を作り出し、脱灰を進行させます。間食が多いということは食事回数が多いということです。食事回数が多いことで脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、虫歯になります。
・虫歯菌の数が多い
虫歯菌の数は人それぞれ違います。
間食も少なく、しっかり歯磨きも出来ているのに虫歯になりやすい方は、虫歯菌が多い場合があります。
そもそもミュータンス菌は、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には存在せず、ご両親や身近な方から感染します。
小さなお子様をお持ちのご両親は、自身の虫歯菌をお子様に感染させないためにも、お口の中の状態はきちんとしておきたいですね。
・歯の質が弱い
歯の質が弱いと歯が酸に溶かされやすくなるため虫歯になりやすいです。
・唾液の量や質
唾液には、虫歯菌が出した酸を中和させる働きがあります。
唾液の量が少ない方や細菌の繁殖を抑制してくれる緩衝作用も個人差があるので、唾液の量や質も虫歯の原因となります。
◆歯科定期検診に行くことのメリット
歯周病や虫歯の原因に共通していることは、細菌がちゃんと除去出来ているかどうかです。
歯磨きを毎日行っていても、なかなか歯ブラシが届きにくい場所もあるので、磨き残しや正しいブラッシング方法を確認する上でも歯科の定期検診に行くことは大切です。
また、虫歯や歯周病の早期発見、早期治療を行うことによって治療期間、治療費用にも差が出てくるので、3ヶ月から半年に一度は定期検診に行くことをお勧めします。
◆まとめ
いかがでしたか?
今までは「歯医者さんは虫歯になったから行く」と思っていた方も歯科定期検診の大切さをお分かり頂けたのではないでしょうか?
ホワイトニングや審美歯科などの見た目の綺麗さも大切ですが、体の健康と歯の健康の関係性は大きく関わっていることが分かっています。
歯科の定期検診に通って、体も歯もいつまでも健康でいたいものですね。
【なつみ歯科クリニック】
(住所)千葉県白井市桜台2-7-1
(TEL)047-498-0808
(URL)https://www.natsumi-dental.com/
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