【支台歯】
10月も今日で終わりますが、いかがお過ごしでしょうか?
白井市桜台の歯科・矯正歯科 なつみ歯科クリニックです。
歯科治療では、「支台歯(しだいし)」という言葉を耳にする機会が多いかと思います。支台歯は虫歯治療に限らず、ブリッジや入れ歯治療など、様々な場面で必要となるものだからです。ただ、その性質上、インプラント治療には必要ありません。
今回は「支台歯」の役割について、お話ししたいと思います。
【補綴物を支えるための歯】
ブリッジや入れ歯というのは、「欠損補綴(けっそんほてつ)」とも呼ばれる治療法で、歯を失った際に適応されます。
例えば、失った歯が1~2本程度でなお且つ周囲の残存歯が健康であれば、ブリッジが適応されることが多いです。その際、欠損部の両隣の歯が「支台歯」となります。文字通り、ブリッジを支えるための歯になります。入れ歯に関しても支台歯が必要になりますが、欠損様式によってどの部位が支台歯になるかも変わります。
【支台歯には大きな負担がかかる】
支台歯は、欠損部に配置された人工歯の分まで咬合圧を負担しなければなりません。そのため、欠損部が大きかったり支台歯が弱くなっていたりすると、咬合していく中で歯根が割れるなどのトラブルも生じ得ます。
もちろん、支台歯として選択する時点で、そのようなリスクが少ないことをきちんと評価する必要があります。
【支台歯は健全な歯質を削らなければならない?】
支台歯には必ず、補綴物の一部が接触することになります。ブリッジであれば、人工歯を被せる必要があるため、健康な歯質をかなりの量削る必要があります。
入れ歯に関しても、クラスプや隣接面板などを固定する必要があることから、健全な歯質を削ることもあります。これは、失った歯の機能を補う上で避けることの出来ない犠牲といえます。
【インプラントには支台歯が存在しない?】
欠損補綴として急速に普及しつつあるインプラント治療には、支台歯が存在していません。
なぜなら、インプラントには人工歯根があるため、周りの歯に支えてもらう必要がないからです。つまり、健全な残存歯を犠牲にしなくても良いという、非常に大きな利点があるのです。
これは、長期的な予後の観点から見ても、極めて有益な特徴といえます。
【まとめ】
このように支台歯は欠損補綴において、欠かすことの出来ないものです。ですが、インプラントという治療法では、必要がなくなっているのも事実です。
もちろん、インプラントがすべての症例に適応出来る訳ではないことから、今後も補綴治療には支台歯が必要となりますが、その負担を出来るだけ軽減出来る方法を選択したいものです。
◆なつみ歯科クリニック
(住所)千葉県白井市桜台2-7-1
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